Happy  Birthday  sadaharu
 63日を数日後に控えたある日、海堂 薫は悩んでいた。
(もうすぐ先輩の誕生日だ。でも一体何をやりゃあいいんだ。) 63日は彼の恋人、乾 貞治の誕生日。付きあって初めての誕生日で海堂は何をやれば良いのか見当がつかなかった。
(俺のときはあんなにいろいろしてもらったのに・・乾先輩・)
 先月の自分の誕生日の前にしてもらったことを思い出す。乾に猫博覧会に連れていってもらったり、プレゼントをもらったりした


 フシューと彼独特の深いため息をつくと着替えを始める。
 「薫ちゃん。何悩んでるの?
 「うわっ」 

いきなり背後から話しかけられた海堂はびっくりして
おもわず大声を上げてしまった。

「そんなに驚くこともないのににゃー」
「あっすんません」

「ふふっ海堂は乾のことで悩んでるんだよね」

「不二先輩・・」

話してもいないのになんでわかるんすか・・という言葉を海堂は飲み込んだ。

「もうすぐ乾の誕生日だしね。それに今日乾のことを目で追ってたし。まだあげるプレゼントが決まってないんでしょ」

「なっなんで・・」 
「なんでわかったって?顔に出てるよ」

そんなに分かり易い顔をしていたのかと思うと少し落ち込んでしまう。

 
「薫ちゃん。乾なら何もらっても喜ぶって。そんなに悩まなくても大丈夫にゃ」

「そうだね。君から貰うっていうのが一番大切だし」

36コンビの二人に言われて海堂は顔を赤くした。

 
「でもあげるんならやっぱり本当に喜ぶものをあげたいんす。貰って困るものはあげたくないし。でも本人には聞けないし」

すると二人は嬉しそうに笑いながら

「薫ちゃん、本当に乾が好きなんだね。なんか乾にはもったいないにゃー」

「君が乾の恋人でよかった。あれでも大切な友人だからね。幸せになってほしいし」

海堂を抱きしめながらそう言う。

「なんですかっ二人とも!」

「だって薫ちゃんが可愛いからついぎゅってしたくなったんだよね」

「そうそう」

 
3人がじゃれあっているうちに手塚、大石、乾が部室にもどってきた。
「悪いな不二。遅くなった。」 
「英二ごめんな。待たせて」

「海堂。遅くなってごめんね。ってどうしたんだ顔赤くして。」
「えっなんでもないっす」

 一瞬不思議そうな顔をした乾だが、すぐに苦笑する
  「そうか」

といって優しく頭をなでる。それを見ていた36コンビが
「あ〜あ。この部屋だけ夏が来たみたいで暑いや。早く帰ろうか手塚」
「うにゃ〜暑い暑い〜早く帰ってアイス食べよ〜な。大石〜」
と、からかいながら部室を後にする。
残された二人は、帰る準備を済ませ、

 「じゃあ、海堂帰ろう」

 「はい」

 二人で部室をあとにする。

 

 「あの先輩。3日先輩のうちに泊まっていいっすか?」「えっ?」

 「だめならいいっすけど」

 「いや、嬉しいよ。ありがとう」

 めったにない海堂のお願いに乾は顔を綻ばせながら了承する。

 「でも我慢できる保証はないよ?それでもいいの?」

 「はい」

 乾の言った意味が分かった海堂は顔を真っ赤にしながらこう答える。

 「じゃあ、楽しみにしてる。また明日ね」

 そうしてその日は途中で分かれた。

 

 

 そして当日、放課後の部活が終わると

 「じゃあ海堂、帰ろうか。」

 「っす」

 いつもより早く練習を終え、帰宅につく。

 (一応プレゼントは用意したけど・・先輩喜んでくれるかな)

 海堂はバッグの中身を気にしながら乾の家へ向かう。

 

 

 そして乾の両親と話をしたり、食事をしたり、テレビを見たりと楽しい時間をすごした。

 「じゃあ海堂、風呂にも入ったし俺の部屋にいこうか」

 「あっはい」

 時計を見ればもう十時。そろそろ二人きりになりたいと思っていた乾は海堂と部屋に向かう。

 

「綺麗になってますね。部屋」
 部屋に入った海堂はそう乾に話しかける。

「まあね。海堂が泊まりに来るから掃除したんだよ」

そういってベッドに座るようにすすめる。

「先輩。これ誕生日プレゼントっす」

「ありがとう。開けてみていい?」
 海堂からプレゼントを渡された乾は包みを開けてみる。 中からは青い綺麗な色のスポーツウオッチが出てきた。
 「先輩に何あげればいいかすごく悩んだんすけど・・腕時計なら実用的かなって思って・・中学生の小遣い程度じゃ良いのは買えなかったから安物で悪いんすけど・・」 「薫・・ありがとう。すごく嬉しいよ。この色もすごく綺麗で俺は好きだな」

乾は時計を腕にはめながら続ける。

「それと安物とか関係ない。こういう物の価値は貰った人がつけるんだ。この時計は俺にとって世界で一番高い
時計だよ」

 
 そう言う乾の顔がとても嬉しそうでほんとに喜んでいるのが分かる。

海堂は思わず乾に抱きついていた。

「薫、抱いていいかな。俺今日はやっぱり我慢できそうにない。」

「は・・」

乾は海堂の返事を聞く前に唇をふさぎ、シーツの上に押し倒した。

 

 

 
 自分の腕の中で眠る恋人の髪を撫でながら、
(無茶させすぎたかな。でもすごく可愛かったな。この時計も一生懸命探してくれたんだろうな)
 そう考えると後から後から愛しさがこみあげてくる。「本当にありがとう。今日の俺は世界一幸せだよ。薫」
 小声でそっと囁く。

 「乾先輩・・・」
 寝言で自分の名を呼ぶ海堂の額に口づけを落とすと、乾は穏やかな眠りについた。

 

               H1663 UP

 

乾誕生日おめでとうv プレゼントは私の一番大事で大好きな薫ちゃんですvv

  やっと乾の誕生日小説書き終わった~これに半日かかったよ・・しかもほかの人とネタがかぶったらどうしよう・・

  プレゼントは悩んだけど結局時計にしました。
 「時計=恋人」だってどこかで聞いたもので・・

  もっと小説書くのうまくなりたいなあ・・

 

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